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認知症の予防

高齢者と家族 高齢者の生活に役立つ情報

認知症の予防に役立つ情報をご紹介!

 認知症における「予防」とは、「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になることを遅らせる」ことや、「認知症になっても進行を緩やかにする」ことを意味します。

 現在の医学では認知症の発症を完全に予防する方法はありません。認知症の発症率は高齢になるほど上がるため、最大の要因は加齢といえますが、残念ながら加齢を止めることはできません。そのため、できるだけ認知症の発症を遅らせたり、進行を緩やかにしていくことを考えなければなりません。

 認知症の発症に関係があると言われている因子として、難聴、喫煙、生活習慣病(高血圧、肥満等)、うつ、活動低下、社会的孤立などがあります。難聴の方は補聴器を使う、喫煙者は早期に禁煙する、生活習慣を改善するなどの対応が効果的です。定期的な運動習慣やバランスの良い食事、社会活動への参加・人との交流や外出等が、認知症になる危険性を低くすることが報告されており、これらを組み合わせて実施することが効果的です。

 今回は認知症の発症を遅らせたり症状を軽くしたりするために、今できること6選をご紹介したいと思います。


 どの疾患でも、身体的・精神的な負担があり、生活に支障をきたします。そのため、普段から予防や治療に努めること事が大切です。

 特に高血圧症、糖尿病、脂質異常症、肥満などの生活習慣病は血流の不足、脳の機能低下につながるので、きちんと適切な治療を受けることや、定期健診で身体状況を把握していくことが大切です。

 また、普段からかかりつけ医をつくっておけば、介護保険の要介護認定申請や更新申請をする際に、主治医の意見書も作成してもらえるので手続きもスムーズにいきます。

「栄養バランスのよい食生活で健康を保つ」

 毎日の食事は、代謝や免疫、神経系など脳のあらゆる機能の維持に深く関わっています。食べる量・質を考慮したうえで、できるだけいろいろな食品をバランスよく摂取することが重要です。厚生労働省の資料では、バランスよくいろいろな食事を摂ることによって認知機能が低下するリスクが抑制された例が報告されています。特に活性酸素による老化を防ぐ働きがある緑黄色野菜やビタミンC、脳梗塞の予防効果が期待できる魚などをしっかり摂ることが大切です。

 一人暮らしや高齢夫婦のみの世帯では、毎日の食事作りも億劫になり、適当に済ませてしまうことも多くなりがちです。高齢者向けや制限食などに対応した宅配食サービスの利用も検討すると良いかもしれません。

「散歩や軽い運動をする」

 認知症の発症に関連する因子の一つには、運動不足が挙げられています。運動習慣がある人は、運動習慣がない人と比べて認知症になるリスクが低くなるとされています。特に歩く習慣は、動脈硬化や循環器系の機能低下を予防し、筋力低下による転倒の予防にもつながります

 運動の基本は歩くことですが、歩行に不安がある場合は転倒防止の為に杖や歩行器の使用も検討しましょう。室内でもテーブルや椅子のそばで、すぐに掴まれる状態で足踏みをするだけでも効果はあります。立つことが難しい場合は座ったまま腕をしっかり振りながら足踏みをしましょう。第2の心臓とも言われている脹脛をしっかり動かしてあげれば、血流も良くなり効果的です。

 また、介護保険のデイサービス(通所介護)の利用もおすすめです。普通のデイサービスは時間も長くて疲れるから嫌だという方には、運動機能特化型のデイサービスで運動だけして帰って来る事業所もあります。要支援や要介護に認定を受けていれば利用できますので、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所に相談しましょう。

「過度の飲酒・喫煙に注意する」

 アルコールの大量摂取が原因と考えられる認知症を「アルコール性認知症」と呼びます。やや高齢のアルコール依存症者では、高い確率で物忘れや認知症が見られ、例え若年であってもアルコール依存症がある場合は前頭葉機能が障害されていることは珍しくありません。

アルコールが関係する認知症の原因として、以下のようなものが挙げられます。

  • 脳血管障害(多発性脳梗塞など)
  • 頭部外傷(泥酔等による転倒)
  • 肝硬変
  • 糖尿病
  • 栄養障害(ウェルニッケ・コルサコフ症候群)

このことから、アルコールが関わる認知症の原因は多岐にわたると考えられます。
さらに、アルコール依存に伴う認知症の場合には長期間の断酒によって認知機能や物忘れが改善することもあることから、アルコールが脳の働きを阻害している可能性は高いと考えられます。

 また、喫煙は認知症の発症に直接関わるだけではなく、認知症発症に大きく関わる心不全や脳卒中の危険因子にもなります。イギリスの権威ある医学誌『Lancet』では、認知症のリスク因子として喫煙を含めた12項目(糖尿病、高血圧、肥満、過剰飲酒、運動不足、社会的孤立、大気汚染、抑うつ、頭部外傷、難聴、教育歴)を挙げていますが、このうち、喫煙と関わる可能性があるのが糖尿病や高血圧です。喫煙者は糖尿病や高血圧の発症リスクも高いと言われているためです。

「生きがいをもつ」

 社会活動をしたり、交流の場に参加したりして、人とのかかわりを持つことは認知症の予防に有効とされています。生活に張りを持たせ、前向きで積極的な気持ちになります。趣味や地域のボランティア活動への参加などもよいでしょう。また、身体的・心理的・社会的な活動性を増やすことで、認知機能によい影響をもたらすことも期待できます。

 また、人との交流や会話を通して、相手の感情・意図を汲み取ったり、状況・文脈を理解したりする“社会的認知”の機能が活発化すると考えられています。

 認知症は早期のうちに適切な治療を受ければ、進行を遅らせたり、改善も可能です。趣味などの活動をすることで定期的に顔を合わせる人が増えれば、認知症を発症しても初期のうちに発見しやすくなります。仲間づくりと認知症予防は高齢者が無事に一人暮らしをしていくための要といえます。

「寝たきりにならないよう心掛ける」

 閉じこもりや寝たきりは認知症の発症、悪化の要因になります。特に転倒・骨折で入院したことをきっかけに認知症を発症したり、日常生活動作レベルの低下で寝たきりになってしまうことも多いので、生活環境の安全面に配慮し、歩行が不安定になったら早めに杖や歩行器などの使用も検討しましょう。歩行レベルが低下して転倒の不安がある場合は、地区担当の地域包括支援センターに相談しましょう。要支援や要介護の認定がつくようであれば、介護保険制度で福祉用具の貸与や住宅改修などのサービスを利用することも可能です。また、認定がつかなくても、転倒予防教室や保険者独自のサービスの案内などをしてくれるなど、今できうる必要な支援をしてくれます。

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